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タイルの種類

目次


1. タイルの分類

素地(きじ)による分類

磁器質 素地が緻密で硬く、吸水性が低い(吸水率1%以下)。
たたくと澄んだ音がします。
せっ器質 素地は硬く、吸水性は中程度(吸水率5%以下)。
陶器質 素地は多孔質で吸水性が高い(吸水率22%以下)。
たたくと濁った音がします。

用途による分類

内装タイル 建築物の内壁に使用され、一般には寸法精度の高い陶器質のものがほとんどです。
寒冷地の凍害防止用として磁器質またはせっ器質のものもあります。
外装タイル 建物の外壁に用いられるタイルは、高強度で吸水率が低く、耐候性・耐久性に優れている磁器質およびせっ器質のものです。
床タイル 床タイルは耐磨耗性が要求されるため、磁器質およびせっ器質のものが用いられます。
モザイクタイル 内・外部の壁・床に用いられ、材質は磁器質です。
平物1枚の表面積が50Cm2以下と小さく、通常、台紙張りされてユニットタイルとして販売されています。

成形方法による分類

乾式成形タイル 粉状の原料を高圧のプレス機で成形したものです。
湿式成形タイル 土練機で原料を混練し、押出成形したものです。

釉薬の有無による分類

施釉タイル 表面の美しさを出すとともに、水や汚れを防ぐため、素地に釉薬をかけて焼成したものです。
無釉タイル 釉薬をかけずに粘土自体の成分や顔料によって色合いを出したものです。

焼成方法による分類

酸化焼成タイル 酸素を多くして焼成したものです。素地や釉薬に含まれる酸化金属と酸素が結合させ、別の化合物に変えて呈色させます。
還元焼成タイル 酸素を少なくして焼成したものです。素地や釉薬に含まれる酸化金属の酸素を取り去って呈色させます。
参考資料:「タイルの知識」(INAX2003年6月版)

2. 内装タイル

内装タイル

寸法精度の高い乾式成形の陶器質タイルが主流になっています。
吸水率が高いため、吸水性のカバーとデザインを兼ねて、すべての内装タイルには釉(うわぐすり)がかけられています。

色の種類は、白、クリーム色、肌色、水色などパステル調のものから、原色系の鮮やかなものまで、豊富な色が揃えられています。

形と大きさ

以前は尺貫法による寸法が主流でしたが、最近は設計・施工のしやすさや納まりの美しさを考慮して、メートル法にもとづいたものが主流になっています。
住まいの高級化・個性化にともない、150mm角・100mm角2丁・200mm角・300mm角などの大型タイルも登場しています。

名称 寸法(mm)
25角 22.5×22.5
50角 47×47
100角 97.8×97.8
36角 109×109
150角 147.8×147.8
200×100角 197.8×97.8
200角 197.8×197.8
250×200角 247.8×197.8
異形状・乱形
参考資料:「タイルの知識」(INAX2003年6月版)

3.外装タイル

外装タイル

外装用タイルには吸水率の低い磁器質あるいは十分に焼きしめられたせっ器質のものが使われます。

製法としては湿式・乾式の2種類があります。湿式は形状や肌合いに自然な感じがあり、クラフト感覚が豊かです。

乾式は寸法精度が極めて高く、仕上がりも明確でクールな感じになります。

素地・釉薬内の酸化金属が焼成温度や焼成方法(酸化・還元)に応じてさまざまに呈色することにより、 極めて幅広いものが得られます。

形と大きさ

小口平、二丁掛などが主なものです。
最近の傾向としては、三丁掛以上の大形タイルや特殊形状タイル、さらに表面を復古調のスクラッチ、 粗面、石面、波面にしたタイルも増えています。

名称 寸法(mm)
小口平 108×60
二丁掛 227×60
三丁掛 227×90
四丁掛 227×120
ニュー小口 94×54
100角 94×94
150角 144×144
200角 194×194
300角 294×294
ボーダー 227×40
異形状・乱形
参考資料:「タイルの知識」(INAX2003年6月版)

4. 床タイル

床タイル

床用のタイルは、耐候性や吸水率の低さなどの他に、すべりにくく歩きやすいこと、 磨耗や衝撃に強いこと、さらに汚れにくく、容易に洗い流せることなどが要求されます。

無釉と施釉があります。

無釉タイルは施釉タイルよりも滑りにくく、磨耗しても色の変化がないので、 公共施設や人通りの多い歩道、公園などに用いられます。

施釉の床タイルは、色数の多さや汚れにくく掃除がし易いという利点を生かして、住宅や店舗の床などに用いられます。

形と大きさ

床タイルの形は、100mm角が一般的ですが、最近は内装タイルと同じく高級化志向により、 100mm角二丁、150mm角、200mm角、300mm角など大型タイルの使用も目立っています。

なお、床タイルの寸法は共通化されていません。
例えば150mm角の場合、実寸法は144mmの他に140mm、142mm、145mmのものがあります。

名称 寸法(mm)
25角 24.5×24.5
50角 45×45
75角 69×69
100角 94×94
36角 108×108
150角 144×144
200×100角 194×94
200角 194×194
300×150角 194×144
300角 294×294
400角 400×400
異形状・乱形
参考資料:「タイルの知識」(INAX2003年6月版)

5. モザイクタイル

モザイクタイル

モザイクタイルは内装タイルや外装タイルなどのような用途による分類ではなく、 平物の表面積が50cm2以下のものをいいます。

一般的にはユニット化(施工しやすいように台紙などに複数のタイルを並べて連結すること) されたものが販売されています。

内装では、浴室やトイレの床タイルとしてよく使われています。 これは、形が小さく水勾配を取ったりする複雑な施工に便利だからです。

また、目地が多くなるので滑り止め効果も期待できます。

形と大きさ

外装用モザイクタイルの形は50mm角と50mm角二丁が主流ですが、内装、 床ではさまざまな形のものがあります。

単位:mm
標準の形 実寸法 目地共寸法 板張り目地共寸法
50角 45×45 50×50 300×300
50角二丁 95×45 100×50 300×300
50角三丁 145×45 150×50 300×300
25角 22.5×22.5 25×25 300×300
33角 30.3×30.3 33×33 300×300
その他 丸型、不定形などのものがあります。
参考資料:「タイルの知識」(INAX2003年6月版)

6. 特殊名称タイル

特殊名称タイル

スクラッチタイル

押出成形をするとき、釘のような突起物を使ってタイル表面を引っかくようにして作ったタイルです。

湿式製法で無釉タイルです。

テッセラタイル

石を割った感じのタイルをテッセラタイル、あるいはセラミックテッセラと呼びます。

テラコッタ

引金物で構造体に固定するような大型のタイルで、表面には彫刻などがあり、施釉されているものをいいます。

クリンカータイル

比較的厚い、おもに湿式製法による大型の床タイルです。

素地はせっ器質で、施釉のものと無釉のものがあります。いずれもすべり止めのために鏡面に浮き出し型の模様が付いています。

象嵌タイル

素地に切り込み模様や押印模様をつけ、それに着色した粘土を埋め込んで装飾したタイルです。

したがって、タイル表面がある程度磨耗しても表面の模様は消えません。

参考資料:「タイルの知識」(INAX2003年6月版)

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